「ヨコハマ市民まち普請事業」とは、市民が主体となって行う地域の課題解決や魅力向上のための施設(ハード)整備を伴うまちづくりに対して横浜市が支援・助成を行うことで、地域に合ったまちづくりが実現することを目指しています。

市民よるアイデア検討やコンテストへのチャレンジ、整備への労力提供や整備後の施設の維持管理、活用・運営などの機会を通じて地域コミュニティが活性化し、地域まちづくりの輪が広まることで、横浜の魅力を一層向上させていくことを目的としている事業です。

まち普請とは・・・ 「普請(ふしん)」とは、「普く請う(あまねくこう)」とも読み、「力を合わせて作業に従事すること」と いう意味が含まれています。「公共」は行政によってのみ担われるものではなく、特に地域に根ざした身近な課題への対応などに市民が主体的に関わることで、参加する人や地域に暮らす人々の満足度を高めることにつながっていきます。「まち普請」には、市民に身近な「まち」に「普請」の輪を広げていきたいという願いが込められています。

まち普請の歩み

菊名・錦が丘にみんなの“ひろば”をつくる会

~令和元年度ヨコハマ市民まち普請事業二次コンテストまでの歩み~

菊名・錦が丘では、まちづくりの話し合いが行われていました。そこで「私たちの活動のために、活動の拠点を作ろう」という計画が生まれました。

一般社団法人「菊名植村のさと」が発起人となり、コミバス市民の会など、地域の活動グループが参加して、「菊名みんなのひろば」という活動の場ができました。

この活動の場には、解決したい問題がありました。もとは民家だったので、強固なカベで囲まれていました。また入口から玄関までの通路が狭く、段差があるため、車椅子の方は背負われての出入りとなりました。沢山の人びとが利用するためには、開放的で出入りが自由である必要があります。

そこで、ヨコハマ市民まち普請事業に応募することにしました。この写真は2019年6月25日第2回の打合せ会の様子です。

まち普請審査の初めの関門、一次コンテストは7月13日に迫っていました。クラブ活動の発表のような雰囲気ですが、500万円の助成金がかかっています!大倉山ミエルの鈴木智香子さんがコーディネーターとして加わっていただき、また、地域まちづくり課からも応援をいただきました。

私たちのグループ「菊名・錦が丘にみんなの“ひろば”をつくる会」には、このような活動に始めて参加された方から、ベテランまでがおいでになります。それがひとつの力にまとまって、一次コンテストを無事に通りました。

最後の関門、二次コンテストは2020年1月25日。発表のグループはもとより、地域のみなさまやひろばを使っている方々などが応援団となって参加して下さいました。

私達は、菊名みんなのひろばで一緒に活動を始めて間もないグループです。しかし、まち普請に申請する他のグループは、まず始めに活動があり、その活動をもとに、施設などを整備するという順序を踏んでいるようです。このようなグループから、多くの示唆をいただきました。

二次コンテンストでは、なんとか3番目に入ることができました。この3番目ということを、良く噛みしめなければならないと思います。

新型コロナウィルスによる中断を経て2020年12月にまち普請の工事に着手しました。車椅子を使った検証結果をもとに、スロープの傾斜部分を当初の計画から一部修正しました。ボランティアの方々に大きな力になっていただきました。

庭には花苗、ハーブ、野菜を植えました。家の周りをハンギングバスケットと寄せ植えで飾って、第9回港北オープンガーデンに参加しました。

関係者とお世話になった方々をご招待して、2021年5月21日に「お披露目会」を開くことができました。

これからも見えない「カベ」を取り払って、本当に自由なひろばをつくりたいものです。

この場所が、どなたにも「自分の居場所」だと思ってもらえますように。赤ちゃんからお年寄りまで、くつろいで過ごせる場所となりますように。

こんな願いをかなえるために、ひろばの活動はこれからも続きます。